カウンセリングの選び方 ~どれがいい?対面、オンライン、メッセージ、電話~

コロナは、ここ数年で心理カウンセリング業界に大きな変革をもたらしました。それまでマイナーだったオンラインカウンセリングが一気に広がり、今では選択肢の一つとして当たり前になっています。またさらに新しい方法としてSNSカウンセリングも登場しましたね。

心理カウンセリングはカウンセラーとの相性が大事であることは大前提として、様々な選択肢がある中で、対面、オンライン、メールやSNS、電話のどれを選ぶのが一番効果的なのでしょうか?

まずはおさらいとして、それぞれどのようなものか順番に見ていきましょう。

文章でやり取りするので、自分の悩みが明確かつ言葉にできる人、自分で考えることができる人、文章にすることで考えや気持ちを整理できる人に向いています。

どこからでも自分の好きな時間に送ることができ、文章が残るので後から自分の気持ちを振り返ったり、カウンセラーの言葉を何度でも確認したりすることができます。

返事が返って来るのにある程度の時間を要するため、待つことに不安になる人、文字や文章を書くこと読むことが苦手な人にはあまり向いていないでしょう。

昔からある方法ですが、最近はオンラインツールでカメラをOFFにして行うこともあります。

声だけですが、実際に直接カウンセラーと対話ができるので、お互いの雰囲気や感情などもある程度感じとることが可能です。自分の顔や姿を見せたくない人、人と話すことが好きで、とにかく話を聞いてもらいたいという人には選択肢の一つになります。

今は携帯電話が普及しているので、以前よりもいつでもどこからでも受けられるメリットがあります。

自分の姿が相手に見えないため空想や連想は浮かびやすくなりますが、沈黙になると緊張が高まりやすくなります。会話のキャッチボールや沈黙が苦手な人には向いていないかもしれません。

オンラインツールでカメラONの状態で行います。

対面に一番違い方法となり、コロナ禍では対面に代わるものとして頻繁に行われてきました。

対面のカウンセリングを受けたいが近くにない、時間が合わないなど、条件が整わない人、対人緊張の強い人、引きこもり気味で外出困難な人などにとっては対面に代わる選択肢となるでしょう。

遠方からや夜遅くでも自宅や好きな場所から受けられ、お互いに顔が見える状態なので、非言語的な表情やしぐさなど見える範囲のものは確認することができます。一方で、見えないもの、いわゆるその場の空気感などはつかみにくいため、お互いの阿吽(あうん)の呼吸や波長と呼ばれるものは合わせにくくなります。実際に対面よりも会話のタイミングがぶつかることがかなり多くなるという印象があります。また、オンラインの特性上、ほぼ真正面で向き合うことになるため緊張が高まる人もいるかもしれません。

当センターでは、対面とオンラインを併用している場合は、対面の部屋の雰囲気をできるだけ保てるように、対面の部屋で行ったり、対面時の背景にするようにしたりなど、工夫しています。

また、カウンセリングの水準によって、オンラインは不向きになることもあります。

現実レベルの問題解決、保護者相談や具体的なアドバイスが欲しいと思う人にはオンラインでも特に大きな問題にはなりませんが、いわゆる心理療法・サイコセラピーと呼ばれるような無意識のレベルまでを扱うにはオンラインでは限界があります。無意識レベルは心の中の赤ん坊の部分であり、赤ん坊はオンラインでは育てられないと言うとわかりやすいかもしれません。

コロナ禍のような緊急事態や、やむを得ない事情があり、対面カウンセリングまでの間を一時的、短期的につなぐもの、つながりを保つものとして考えるととても便利だと思いますし、対面カウンセリングの前の顔合わせ、お試しとしても利用できると思います。

費用は対面と同じか、それよりも安くなる場合もありますが、対面より高く設定されていう場合もあるようです。

カウンセラー・セラピストの立場から言うと、対面で得られる、あるいは伝えられる情報がオンラインでは制限される部分があるため、対面以上の労力が必要とされることがあるという印象があります。

上記の3つは匿名でも可能なことが多く、昨今、たくさんの人が利用されているようです。

対面のカウンセリングは心理療法・サイコセラピーと呼ばれるものも含めて、カウンセラー・セラピストの設定した場所・時間に出向き、実際に会って行われるものです。

カウンセラー・セラピストの力量や資質、頻度にもよりますが、訓練と経験を積み重ねたカウンセラー・セラピストは、目の前の相談者やクライエントの水準に合わせて、現実レベルから無意識レベル、つまり言葉で表現することが難しい方や、言葉にならない、できない心の問題や言葉が未熟な幼い子どもの心の問題までをも、幅広くかつ柔軟に対応することが可能です。

カウンセラー・セラピスト自身やその場所が持つ雰囲気や空気感を肌で感じながら、じっくりと自分の心に向き合うことができるのは対面ならではだと思います。

個人差はありますが、最初は緊張や不安、あるいは症状が悪化したように見えても、回数を重ねると次第におさまり、安心・安全な感覚の中で、沈黙も苦にならずに自由に考えや連想を巡らせられるようになります。

ただし、無意識レベルの探索、心の成長・発達を目標にする場合は、週1回以上の頻度、かつ一定の継続をした場合でなければあまり効果的ではありません。2週1回、1か月に1回などになると、心理教育、ガイダンス、アドバイスの要素が強くなります。

対面カウンセリングでは、カウンセラー・セラピストとの相性や場所・時間設定などが自分に合うかどうか、合うところを探せるかどうかがハードルになるでしょう。また上記3つよりも費用が高くなる傾向がありますので、費用面での負担もハードルになります。


以上、大きく4つのカウンセリングスタイルを見てきましたが、その効果はそれぞれのスタイルの対応可能の範囲内であればどれも効果的であると言えます。逆に言うと、経験を積んだカウンセラー・セラピストでも、そのツールによってその対応幅は狭められるということです。

効果的でないという場合は、スタイルによってというよりも、相談者やクライエントの抱えている問題、求めている水準とスタイルとのマッチングの問題だと言えるでしょう。

例えば、自分でも気づかない無意識的な問題を抱えているために、行動化や身体化が生じている人は、現実的な対処方法を教えてもらってその時の問題行動や身体化をおさめても一時的な改善にとどまり、何度も繰り返すことになります。反対に、健康に暮らしていた人が環境変化で一時的に心身の不調をきたしたということであれば、それほど深い問題まで掘り起こす必要はありません。それはかえって相談者やクライエントの生活を混乱させ、不利益をもたらすことにもなりかねません。

それぞれのツールの限界を知った上で、自分の現実に沿って選ぶようにしましょう。

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