COLUMN

週1回のセラピー・カウンセリングについて

当センターおよび当オフィスでは、初回相談に来られた方には、保護者相談以外は、子どもから大人の方まで週1回のセラピー・カウンセリングをご提案しています。

週1回と聞くと、少し驚かれたり、戸惑われたりすることもあります。費用面の負担や時間の都合がつくかどうかなどの不安もあると思いますが、セラピー・カウンセリングが週1回というイメージをあまり持っていない方も多いようです。

ですが、よく考えると塾やスポーツや音楽を始め、世の中のあらゆる学びにおいては、週1回以上、同じ曜日、同じ時間に同じ指導者のもとに通うという場合がほとんどだと思います。

心理療法(セラピー・カウンセリング)は指導する・されるという関係ではありませんが、こころという見えないものを探索していく(考えていく)方法を、人との関係性をもとに体験的に学びながら身に着けていくというところは、他の学びと変わりありません。自分のこころを理解する基本の「型」を身に着けると言っても良いかもしれません。

もちろん、週1回でなければセラピー・カウンセリングに全く効果がないわけではありません。たとえ1回のセラピー・カウンセリングでも、そこで気づき学んだことをその後も自分一人で考え続けていくことができるのであればそれにこしたことはないでしょう。

しかしそれはそう簡単なことではありません。これまで身に着けてきた自分の感じ方、とらえ方、反応のパターンを変化させることはとても難しいことなのです。昨今、それらに対しては認知的なアプローチが多くなっているようですが、自分の意志ではコントロールができない体の反応として表れる場合も少なくありません。

精神分析的な心理療法は、セラピスト・カウンセラーとの関係性の中で自分のこころのシグナルを感じとり、その意味を共に考えることによって、その時の困りごとに留まらず、自分のこころの状態、つまり自分自身を知っていく営みです。その営みには、認知的な範囲にとどまらず、無意識的な世界も含まれています。そのためには、一定期間、週1回以上の頻度という時間が必要なのです。

とは言うものの、何かを新しく始めるには、自分に合っているか、現実的に可能か、などを十分考える時間も必要です。そのために初回で一旦、持ち帰って考えていただいています。またトライアル期間(4回程度)も設けています。

最初はゆっくりをした頻度で始めたい、継続のための費用をご相談したい、などもご相談できますので、お気軽にお尋ねください。

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