2024年5月
5月は言わずと知れた「五月病」の季節ですね。
変化について行けなさを感じるのは新生活を始めた人ばかりではありません。昨今の社会における個性や多様性の重視は、誰もが良くも悪くもこれまでの慣れ親しんだ考え方の転換を迫られているということでもあります。
日本人は文化として調和や秩序を大切にしていますが、それらは他方では、周囲に合わせないといけない、乱してはいけないという緊張感やプレッシャーになっている場合もあります。人は多かれ少なかれそうした何らかの「アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み、偏見)」を持っています。そして、特に「知らないこと(人)」に対しては日常的に使っています。例えば「日本人だから」「普通はこうだから」「これがあたりまえ」などがそうです。持っていること自体は問題ありませんが、そうではないかもしれないという、もう一方の可能性を忘れ、気づかないうちに相手に押し付けてしまうことがあります。そうなると人間関係の悪化や職場全体のやる気の低下にもつながりかねません。
変化は新しいものが生み出されるチャンスでもあります。お互いを尊重しながらそれぞれのペースで取り入れていきましょう。
ワンポイントアドバイス 不要な先入観や偏見の影響を防ぐには、自分の中で一旦「保留」にすること、つまり、ネガティブ・ケイパビリティ(わからなさに耐える能力)が重要となります。日常的に心がけ鍛えておきましょう。