2022年5月
5月になり暑さも感じるようになりました。新しい生活にも慣れてきた頃でしょうか。
アメリカでは1949年以来、5月をメンタルヘルス意識向上月間と位置付けているそうです。日本でも「5月病」は古くからよく知られていますね。新しい生活と季節の変わり目という、変化の「過剰さ」により心身の不調が表れてくる時期であることは4月号でもお伝えしました。アメリカでは5月は学期末や学年末にあたる時期なので、1年の節目にメンタルヘルスを見直そうという意味合いがあるのかもしれません。
今年のメンタルヘルスアメリカ(MHA)のテーマは“Back to Basics”(基本に立ち返る)、全米精神疾患患者家族会(NAMI)のテーマは“Cure Stigma”(治療の烙印)です。メンタルヘルスの基礎知識と対策についての情報の取り入れと、罪悪感を取り除いて治療を促そうというのがそれぞれの狙いのようです。
アメリカでは5人に1人が精神疾患を抱え、自殺念慮が増え続けている上に、コロナ禍も加わりさらに深刻な状況が予想されています。保険や医療の状況が日本とは異なるため、そのまま当てはめることはできませんが、みなさんも自分のメンタルヘルスの状態を見直す予防月間として意識してみてくださいね。
ワンポイントアドバイス 疲れや不調は、休みになったり、ほっとした隙間にやってきます。過活動(脳が興奮状態)になりがちなこの時期には、できるだけ“体の声”に耳を傾けるようにしましょう。